15年以上バレエを教え続けてきた人が、なぜヨガの資格を取得しようと思ったのか。長年の指導キャリアがあっても「なるほど」と唸るほどの学びがあったという、シークエンス!でのRYT200取得までの道のりには、身体の専門家だからこそ感じた発見と葛藤が詰まっています。ヨガ初心者であっても、別の身体領域で培った経験が新しい学びの土台になります。その過程を、一人のバレエ教師の歩みを通じて掘り下げます。
この記事のポイント
- バレエ教師歴15年以上のキャリアからヨガ資格取得に至った動機と背景
- 英語でのピラティス学習で感じた「知識が定着しない」課題と、日本語オンライン学習への転換
- ヨガ初心者でも「的確なアドバイスと導き方」に驚いたカリキュラムの中身
- 身体の専門家が別領域を学ぶことで得られる指導の深まり
シークエンス!のRYT200とは?ヨガ指導の基礎を固める200時間
RYT200は、全米ヨガアライアンスが認定する200時間のトレーニングプログラムを修了した指導者に与えられる資格です。ヨガのテクニック、哲学、解剖学、倫理の基礎を体系的に学ぶ内容で、多くの新人教師が最初に取得する入門資格として位置づけられています。シークエンス!では、このRYT200をオンライン形式で提供しており、79,800円からの価格設定で受講が可能です。
芽衣さんがこの資格に目を向けたのは、すでにバレエ教師として15年以上のキャリアを積んだ後のことでした。身体の使い方を教えるプロフェッショナルが、あえてヨガの世界に踏み込んだ理由。そこには、数年前に取得したピラティス資格での「ある後悔」が関係しています。
「数年前にピラティスの資格を取りました。その際は英語で解剖学などを学びましたが、やはり母国語ではないため、しっかりと残っていない気がしていました」
解剖学の知識は、バレエでもピラティスでもヨガでも、指導の根幹を支える要素です。骨格や筋肉の構造、関節の可動域、神経系の働きを理解しているかどうかで、生徒への声かけの精度は大きく変わります。ところが、その重要な知識を第二言語で学んだことで、頭の中に「曖昧な層」が残ってしまった。長年指導に携わってきたからこそ、その曖昧さが気になり続けていたのでしょう。
なぜバレエ教師がシークエンス!でヨガを学ぼうと決めたのか?
きっかけは明確でした。RYT200がオンラインで、しかも日本語で学べるという情報に出会ったことです。英語での学びに課題を感じていた芽衣さんにとって、母国語で体系的に学び直せる環境は、まさに求めていたものだったと言えます。
「ヨガは初心者でしたので、初心者でも安心というコマーシャル、価格もお手頃でしたので選ばせていただきました」
ここで注目すべきは、「ヨガは初心者」という自己認識です。バレエ教師として身体の動かし方には精通しています。ピラティスの資格も持っています。それでも、ヨガという領域に対しては謙虚に「初心者」と位置づけている点に、指導者としての誠実さがにじみます。
Yoga Allianceの公開情報によると、登録ヨガスクールのトレーニング費用はプログラムの長さや場所、形式によって1,500ドルから5,000ドル以上と幅があります。日本円に換算すれば数十万円規模になることも珍しくありません。シークエンス!のオンラインコースは79,800円からという価格帯で、すでに別の資格取得に投資した経験がある身にとって、経済的なハードルの低さは決断を後押しする要素になったはずです。
バレエの世界では、身体のアライメントや重心移動を徹底的に追求します。一方、ヨガでは呼吸と動きの連動、内面への意識の向け方が重視される。同じ「身体を使う」行為でありながら、アプローチの哲学がまるで異なります。その違いを、指導者としてのキャリアを持ちながら「初心者」として学ぶ。この姿勢こそが、後の学びの深さにつながっていきます。
シークエンス!のカリキュラムで「なるほど」と感じた瞬間とは?
15年以上にわたって「教えること」を仕事にしてきた人間が、学ぶ側に回ったとき、何を感じるのか。芽衣さんの場合、その答えは意外なほど素直なものでした。
「しっかりしたカリキュラムで、長年教える事を仕事としてきた私でも、なるほど!と思う的確なアドバイス、導き方、良い勉強になりました」
この言葉の重みは、指導経験のない人が「勉強になりました」と言うのとは質が違います。教える側のプロフェッショナルが「導き方」に感心しているのです。つまり、カリキュラムの内容だけでなく、それをどう伝えるかという「指導法そのもの」に学びがあったということでしょう。
ヨガの指導法において、「キューイング」と呼ばれる言葉による誘導は極めて重要な技術です。生徒の身体に直接触れるアジャストメントとは異なり、言葉だけで骨盤の角度や肩甲骨の位置を伝えなければなりません。バレエでは鏡を使った視覚的フィードバックが中心になりがちですが、ヨガでは目を閉じた状態での内的感覚を重視する場面も多い。この違いは、長年バレエを教えてきた人にとって新鮮な発見だったのでしょう。
「別の身体領域で長く指導してきた方がヨガを学ぶと、自分の指導を客観的に見つめ直す機会になります。バレエのように外側から形を整えるアプローチと、ヨガのように内側の感覚から動きを生み出すアプローチ。両方を知ることで、生徒一人ひとりに合った伝え方の引き出しが格段に増えるのです。外面ではなく内面を見つめるヨガの視点は、どんな指導にも深みを与えてくれます」
— 武川 未央(ヨガインストラクター)
英語で学んだピラティスの解剖学が「しっかりと残っていない気がしていた」という課題も、日本語での体系的な学び直しによって解消に向かったと考えられます。解剖学の用語は、母国語で腑に落ちてこそ、指導の現場で自然に口をついて出るものです。「大腿四頭筋を意識して」と言うのと、「quadricepsを意識して」と頭の中で翻訳してから伝えるのとでは、指導のスピードも精度も変わってきます。
ヨガ初心者がシークエンス!で学ぶとき、経験者ならではの壁はあるのか?
身体の専門家がヨガを始めるとき、意外な壁にぶつかることがあります。芽衣さんの場合、バレエで培った身体能力は高い水準にあったはずです。柔軟性、筋力、バランス感覚。ヨガのアーサナ(ポーズ)を物理的にこなすことは、おそらく難しくなかったでしょう。
しかし、ヨガの学びはポーズの完成度だけでは測れません。RYT200のカリキュラムには、ヨガ哲学や呼吸法(プラーナヤーマ)、瞑想といった、身体の外側からは見えない領域が含まれています。バレエでは「美しい形」を追求しますが、ヨガでは「今この瞬間の身体の内側で何が起きているか」に意識を向けます。この視点の転換は、身体を動かすプロであればあるほど、慣れるまでに時間がかかることがあります。
「初心者でも安心」という言葉に背中を押されてシークエンス!を選んだという事実は、ヨガという未知の領域に対する率直な不安があったことを示しています。15年以上の指導キャリアがあっても、新しい分野では誰もが初心者です。その自覚を持てること自体が、指導者としての成熟を物語っています。
オンライン学習という形式も、忙しいバレエ教師にとっては現実的な選択でした。シークエンス!では録画講義とライブ講義を組み合わせた形式を採用しており、自分のペースで学習を進められます。取得期限がないため、日々のレッスンスケジュールと両立しながら、無理なく200時間のカリキュラムを消化できる環境が整っていたと言えます。
シークエンス!での学びは、その後の指導にどう活きるのか?
芽衣さんが「的確なアドバイス、導き方」と評したシークエンス!のカリキュラムは、単にヨガのポーズを覚えるためのものではありません。ティーチング(指導法)のセクションでは、クラス構成の作り方やアジャストメント、インストラクションの技法が体系的に扱われます。長年バレエを教えてきた経験があるからこそ、別の指導体系に触れたときの「なるほど」は、より具体的で実践的なものだったはずです。
ヨガの指導では、呼吸のリズムに合わせてポーズを誘導する技術が求められます。吸う息で胸を開き、吐く息で前屈を深める。この呼吸と動きの連動は、バレエにおける音楽と動きの関係性と通じるものがありながら、アプローチの方向性は異なります。音楽が外側から身体を動かすのに対し、呼吸は内側から動きを生み出します。この違いを体感的に理解できたことは、指導の幅を広げる大きな財産になるでしょう。
「ヨガは生き方そのものです。マットの上だけでなく、食べること、眠ること、人と関わること、すべてに意識を向ける。バレエという芸術を通じて身体と向き合ってきた方が、ヨガの哲学に触れることで、指導の根底にある『なぜ教えるのか』という問いに立ち返れる。それは技術の習得以上に価値のある変化だと感じます」
— 武川 未央(ヨガインストラクター)
RYT200を取得した後も、学びは続きます。Yoga Allianceの規定では、資格を維持するために継続教育の受講と会員資格の更新が求められ、倫理的なコミットメントへの遵守も必要です。資格申請料は一回50ドル、年会費は65ドルで、取得後も指導者としての研鑽を続ける仕組みが制度として組み込まれています。
バレエの指導現場にヨガの知見を持ち込むことで、生徒への声かけが変わる可能性があります。「もっと脚を高く上げて」という外側からの指示に加えて、「吐く息とともに股関節の力を手放してみましょう」という内側への誘導ができるようになります。この二つのアプローチを使い分けられる指導者は、生徒の身体だけでなく、心の緊張もほぐすことができるでしょう。
よくある質問
まとめ:シークエンス!で得た学びが指導者の視野を広げる
バレエ教師として15年以上のキャリアを持つ芽衣さんのシークエンス!での学びは、ヨガの資格取得という枠を超えた意味を持っていました。ここまでの内容を整理します。
- 英語でのピラティス学習で「知識が定着しない」と感じた経験が、日本語でのRYT200取得という選択につながった
- ヨガ初心者であっても、シークエンス!のカリキュラムは指導経験豊富な人にも「なるほど」と思わせる的確さがあった
- オンライン形式と手頃な価格設定が、現役で教え続けながら学ぶ環境を実現した
- 外側から形を整えるバレエの視点に、内側の感覚を重視するヨガの視点が加わることで、指導の引き出しが広がる
- RYT200は取得がゴールではなく、継続教育を通じて学び続ける仕組みが制度に組み込まれている
別の身体領域で経験を積んできた人がヨガを学ぶことは、単なる資格の追加ではありません。自分の指導を別の角度から見つめ直し、生徒との向き合い方そのものを深める契機になります。シークエンス!の詳細は公式ページで確認できます。
参考文献
- Yoga Alliance 認定トレーニングの選び方 Yoga Alliance(参照日: 2026年03月)
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