マタニティヨガ資格を考え始めると、「どんな知識や実技を学ぶのか」「RYT200と何が違うのか」「受講後に指導できるようになるのか」が気になります。資格名や時間数だけでは、実際の授業で何を経験できるかまでは分かりません。
この記事では、Yoga AllianceのRPYT登録条件と、公式に公開されているカリキュラム例を分けて整理します。さらに、RYT200取得後にRPYT85を学んだ会社員・KNさんの経験から、受講前に見ておきたい実技、質問、フィードバックの具体像を考えます。個人の感想を、すべての講座に当てはまる効果としては扱いません。
マタニティヨガ資格「RPYT85」は、妊娠期の指導を学ぶ専門トレーニング
RPYTはYoga AllianceのRegistered Prenatal Yoga Teacher資格です。公式基準では、Registered Prenatal Yoga School(RPYS)で85時間の妊娠期ヨガ指導者トレーニングを修了することが要件の一つです。さらに、RPYTとして登録するにはRYTの資格要件を満たし、RPYSのトレーニング修了後に妊娠期ヨガを30時間指導した実績を申請します。RYTとRPYTの学習順は前後できますが、RPYT登録はRYTを修了するまで行えません。講座を「受講・修了すること」と、Yoga Allianceに「登録すること」は同じではありません。
この違いは、申し込み前に必ず確認したい点です。RYT200をまだ持っていなくても受講できる講座はありますが、それだけでRPYT登録まで完了できるわけではありません。現在の要件はYoga AllianceのRPYT資格基準(公式PDF)で確認できます。すでにRYT200を持つ人は、既修了の内容と重複しないか、追加トレーニングで何を深めるかもスクールへ質問してみましょう。
資格の基本条件やRYT200との関係を先に整理したい場合は、RPYT85とRYT200の受講・登録条件を解説した記事も参考になります。ここでは制度の総論を繰り返すより、学習内容と受講経験に焦点を当てます。
学ぶ内容はスクールで異なる。科目名だけでなく演習方法を見る
「RPYT85の資格が取れる」と書かれていても、講義の順序、実技の量、課題へのフィードバックは講座によって異なります。たとえばOREO YOGA ACADEMYの現在の公式コース案内では、マタニティヨガの基礎、妊娠期の解剖学・生理学、安全な指導法と禁忌事項、産後ヨガを扱い、動画講義とマンツーマンのLINEセッションを組み合わせるとしています。これは一つの講座の内容であり、すべてのRPYT85講座が同じ構成という意味ではありません。
比較するときは、科目名だけでなく「知識をどう指導へ移すか」を確認してください。妊娠期の身体変化を学んだあと、妊娠週数や経験の異なる人を想定したクラス構成を考えるか。避ける動きや修正の理由を説明する練習があるか。自分の実技に対して、どのようなフィードバックが返るか。こうした点は、受講後に知識を使う場面を想像する手がかりになります。

確認したいのは「妊娠期の知識」「安全の考え方」「伝え方」
カリキュラムを見るときは、次の観点に分けると比較しやすくなります。妊娠期に起こる身体の変化を理解する内容があるか。体調や妊娠経過が人によって異なることを前提に、クラスの進め方や動きの調整を学ぶか。参加者に選択肢を伝え、無理を避ける声かけを練習するか。産後も扱う場合は、妊娠中の内容と産後の内容を分けて学ぶか。これらを「座学」「実技」「指導演習」「講師からのコメント」のどの方法で習得するのかまで聞くと、講座同士の違いが見えます。
マタニティヨガ資格は、妊娠中の一人ひとりの体調を判定したり、医療的な診断に代わったりするものではありません。指導者として学ぶ範囲と医療者へ相談すべき範囲を講座でどう説明しているかも確認しましょう。妊娠中に本人がヨガを行う場合も、資格学習の経験だけで安全を判断せず、かかりつけの医療者に相談し、体調を優先してください。
十数年ヨガを続けた会社員が、妊娠をきっかけに選んだ学び
KNさんは会社員で、学生時代から十数年間、教室に通ったり海外で現地クラスを受けたりしながらヨガを続けてきました。妊娠したらマタニティヨガを学びたいと考えていて、RPYT85の少し前にはRYT200も取得。受講時は海外在住だったため、オンラインで学べることに加えて、講師と直接話せる授業があるスクールを比較しました。質問への返答が早く、安心して進められそうだと感じたことが、OREOを選んだ理由の一つだったと原文にあります。
印象に残ったのは、座学と実践が分断されず、学んだことを自分の体で確かめてから指導演習へ進む流れでした。本人はカリキュラムについて、次のように振り返っています。
「カリキュラムの順番が、座学をしつつ自分で体を動かしマタニティヨガを体験/指導演習するという流れだったのがとても良かったです。」
受講したコースで学んだ内容についても、具体的に説明しています。
「解剖学やヨガ哲学、現代日本の妊婦を取り囲む制度や環境、またアーサナだけでなく呼吸法やニードラ等、RYT200とは異なり妊婦視点で学べました。」
ここで大切なのは、科目名の数ではありません。KNさんは妊娠中にヨガニードラを経験し、初めての感覚を得たことも語っています。また演習では、通常クラスに妊婦が参加する場面や、妊娠週数・経験値の異なる人を想定した指導を扱ったそうです。資格の学習内容を、自分が妊娠中に体験することと、異なる条件の参加者を指導する想定の両方から考えられた点が、本人のコメントから伝わります。

質問への回答と実技練習は、修了後を考える材料になる
オンライン受講では、動画を見られることだけでなく、疑問が出たときの相談先や、実技を確認してもらう方法が重要です。KNさんは担当講師について、画面越しの講義が分かりやすく、オンラインセッションで質問に答えてもらい、フィードバックも受けたと話しています。講師が使った言葉の選び方をメモしたことも、指導を学ぶうえで印象に残った点でした。
一方で、本人は「今後指導者を目指すとなった場合」を考えると、講師との指導実践練習がもう少しあればよかったとも述べています。ここを省かずに読むと、体験談は宣伝文句ではなく、受講前の質問を具体化する材料になります。個別セッションがあるかだけでなく、指導案を実演する機会は何回か、どの範囲まで見てもらえるか、練習後に改善点をどう受け取れるかを確認できます。
また、KNさんは資格取得後すぐにマタニティヨガを教え始めたわけではありません。将来は指導する側になりたいという希望を述べていますが、時期は決まっていないとしています。受講経験から分かるのは学んだ内容と本人の感想までで、修了後の就職、担当クラス、収入、指導成果ではありません。そこを区別して読むことが、体験談を自分の判断に役立てるコツです。
指導者の考え方も、質問環境を選ぶ手がかり
間宮 愛先生のプロフィールには、ヨガを伝える側を目指す卒業生への支援について、次のように記されています。
「OREO卒業後、今度は皆様がヨガを伝える側として不安に思うことが少しでも少なくなるよう精一杯サポートさせていただきます。」
これは間宮先生のプロフィールに記載された指導方針で、RPYT85の専門的な指導実績や本記事を個別に確認したという発言ではありません。受講後の支援を重視するなら、この方針だけで判断せず、マタニティヨガの担当者、質問・実技指導の回数、修了後に相談できる期間をコースごとに確かめましょう。プロフィールにある一般的な姿勢と、特定の講座で実際に受けられる支援は分けて確認する必要があります。

OREO YOGA ACADEMYのRPYT85オンラインコースの現在のカリキュラム、授業形式、受講条件は、公式コースページで確認できます。費用やキャンペーン等の変わりやすい条件は、申込時点の公式案内で確認してください。
OREO YOGA ACADEMYの講座相談・案内を確認する
申込前に確認したい、マタニティヨガ資格の比較ポイント
資格名や「オンライン対応」といった一言だけでは、学びの実態は判断できません。説明会や問い合わせでは、次の点を自分の受講目的に照らして確かめてください。
- 受講と登録の条件:RPYT85の修了条件、RYT200の受講・修了・登録との関係、申請に必要な指導時間。
- 学習内容:妊娠期の解剖学・生理学、安全に関する考え方、動きの調整、産後を扱う範囲。
- 演習方法:知識を学ぶだけでなく、週数や経験の違いを想定したクラス構成や声かけを練習するか。
- 個別の質問とフィードバック:担当者、質問できる時間・方法、実技を見てもらえる機会と回数。
- 修了後の支援:追加練習や相談の有無、期間、対象となる内容。講座ページの「サポート」を具体的なサービスに分けて聞く。
- 自分の生活との相性:動画視聴の方法、講師との実技日程、時差や仕事との両立、受講期限。
答えを聞いたら、「受講する」「修了する」「登録する」「指導経験を積む」を別の段階としてメモしてみましょう。たとえば、今の目標が妊娠中のヨガを自分で体験することなのか、将来指導したいのかによって、優先する実技や支援は変わります。どの講座にも同じ正解があるのではなく、自分の目的に必要な経験がそのカリキュラムに含まれているかが比較の軸です。
マタニティヨガ資格についてよくある質問
RYT200を持っていなくてもRPYT85を受講できますか?
受講条件はスクールごとに異なります。OREOの現在の公式案内では、RYT200未取得でもRPYT85の受講は可能とされています。一方、Yoga AllianceへRPYTとして登録するにはRYTの要件も満たす必要があります。受講できることと資格登録できることを分けて確認してください。
RPYT85を修了すれば、すぐに指導を始められますか?
修了と資格登録、実際に指導を始めることはそれぞれ異なる段階です。Yoga Allianceの公式基準にはRPYT登録に必要な訓練・指導時間が記載されていますが、修了後の就職やクラス担当を保証するものではありません。仕事を目指す場合は、応募先や活動場所の条件も別に確認しましょう。
受講生の体験談は、スクール選びにどう使えばよいですか?
体験談からは、その人が何を求め、実際にどのような授業を受け、何を良かった点・不足点と感じたかを読み取れます。KNさんの経験では、妊娠期の内容を体験しながら演習できたことと、指導実践の練習をもっとしたかったことが両方示されています。自分の生活条件や目標と共通する点、異なる点を分けて、説明会で尋ねる質問に変えてみてください。
資格名だけで決めず、学び方と実技の中身を確かめる
マタニティヨガ資格を選ぶときは、RPYT85の登録要件とスクールのカリキュラムを混同しないことが出発点です。必要な知識を学べるかに加えて、妊娠期の体験、指導演習、質問への回答、実技フィードバックがどのように用意されているかを確かめます。
KNさんの体験は、長くヨガを続けRYT200を取得した会社員が、妊娠をきっかけにマタニティヨガを学び、オンライン受講の中で感じた具体的な学びと課題を示しています。特に、学習者自身が妊娠中に経験したニードラや、異なる状況を想定する演習は、科目名だけでは見えない受講の中身です。ただし、本人は将来指導する希望を持っている段階であり、指導開始後の成果を語ったものではありません。期待する学びと講座の実態を照らし、納得できる質問ができてから選択してください。
参考:Yoga Alliance「Standards for Registered Yoga Teachers」、OREO YOGA ACADEMY「RPYT85 マタニティヨガ指導者コース」。
OREO公式サイトでは、RYT200を含む資格に対応し、オンライン・短期集中・合宿コースを案内している。










