ヨガを長く続けていても、「何か深まっていない」という感覚が拭えないことがあります。ポーズはできている、呼吸も意識している、それでも指導する側に立ったとき、骨格や筋力の違いをどう言葉にすればいいのかわからない——そんな壁を感じたとき、学びの方向性は大きく変わります。有希さんが全米ヨガアライアンスのRYT200取得を目指したのも、まさにそういった問いを抱えたことがきっかけでした。ヨガ指導における骨格・筋力への理解が、どのように深まっていったのか。その過程を追います。
この記事のポイント
- 6年間ブラインドヨガを主催してきた有希さんが、「生徒のまま」では届かない指導の深みを求めてRYT200取得に踏み出した理由がわかります。
- 骨格・筋力の個人差を言葉で伝えるには、解剖学の知識と「アーサナを自分の体に当てはめる」視点が不可欠であることが、学びの過程を通じて明らかになります。
- オンラインのマンツーマン実技セッションでの褒められ体験が、指導者としての自信を育てる具体的な転換点になり得ます。
ヨガ指導における「骨格・筋力」とは何か?
ヨガ指導の文脈で「骨格・筋力」という言葉が出るとき、それは単に「体が硬い・柔らかい」という話ではありません。人それぞれ骨盤の形、股関節の可動域、脊柱の自然なカーブが異なり、同じアーサナを取っても「完成形」は一人ひとり違います。インストラクターとして伝える側に立つと、この個人差をどう見極め、どう言葉にするかが指導の質を左右します。
全米ヨガアライアンスのRYT200は、ヨガのテクニック・哲学・解剖学・倫理の基礎を学ぶ200時間の入門資格であり、多くの新人インストラクターがこの資格から指導者としてのキャリアをスタートさせます。解剖学はそのカリキュラムの中核の一つで、骨格や筋肉の仕組みを学ぶことで、「なぜこのポーズでこの人はここが詰まるのか」を理解する土台が作られます。
ただし、知識を得るだけでは指導には直結しません。「アーサナを自分の体に当てはめていく」という感覚を自分自身が体験し、それを言葉にできるようになって初めて、骨格・筋力の違いを踏まえた指導が可能になります。有希さんが学びを通じて気づいたのも、まさにこの点でした。
なぜ「生徒のまま」では深まらないのか?
有希さんは、眼科医として視覚に障害のある方や見えにくい方と日常的に接する中で、6年ほどブラインドヨガを主催してきました。ヨガ指導者の園原ハルカ先生ともにクラスを続けてきた経験は豊富でしたが、あるとき「何か進歩しない感じがして深めたいと思いました」という気持ちが積み重なっていきます。
生徒として参加し続けること、指導者として伝えることの間には、明確な断絶があります。ヨガ哲学の八支則(アシュタンガ)のなかに「スワーディヤーヤ(自己学習・自己探求)」という概念がありますが、それは単に練習を重ねることではなく、自分の身体と心を観察し、理解を深め続けることを指します。有希さんが感じた「進歩しない感じ」は、まさにこの自己探求の深度が求められるサインだったと言えます。
「6年ほど、見えない、見えにくい方と一緒にするブラインドヨガを主催していましたが、生徒だと、何か進歩しない感じがして深めたいと思いました」
この言葉には、長年ヨガを続けてきた人が感じる特有の停滞感が凝縮されています。ポーズはできている、クラスも続けている、でも何かが足りない——その「何か」を言語化し、体系的に学ぶ場を求めたとき、資格取得という選択肢が浮かび上がってきます。
特に有希さんの場合、ブラインドヨガという特性上、視覚的なデモンストレーションに頼れない指導スタイルが求められます。骨格や筋力の違いを言葉だけで伝えるためには、解剖学の知識と、それを平易な言葉に変換する力が欠かせません。「言葉だけで伝わるように修練を重ねていきたい」という目標は、RYT200の学びの方向性と深く重なっていました。
スクールを選んだ決め手は何だったのか?
OREO YOGA ACADEMYを選ぶにあたって、有希さんはいくつかのスクールを比較しました。最終的に決め手となったのは、説明会での対応と教材の質でした。
「いくつか見たのですが、説明会を担当してくださった方の説明がよく、またAI先生の動画も良かったので選びました」
OREO YOGA ACADEMYでは、毎日1対1のオンライン個別説明会(約60分)を開催しています。資格取得を検討している段階で、担当者と直接話せる機会があることは、学習形式や内容への疑問を解消するうえで大きな役割を果たします。有希さんが「説明がよかった」と感じたのも、この丁寧な対応があってこそでしょう。
RYT200オンラインコースのカリキュラムは、全20講義・動画28本で構成されており、1回あたり最大60分程度の短い動画に分かれています。24時間いつでも視聴でき、取得期限もありません。眼科医として多忙な日常を送りながら学ぶ有希さんにとって、自分のペースで進められる設計は現実的な選択肢でした。
「有希さんのように、すでに現場でヨガを届けてきた方が資格取得に踏み出すとき、学びの吸収速度は全く違います。ただ、長く実践してきた分だけ、『自分のやり方』への固定観念も生まれやすい。解剖学や指導法を体系的に学ぶことで、その固定観念がほぐれ、骨格や筋力の個人差を柔軟に見られるようになる。今できるところで十分、という言葉は、生徒だけでなく学ぶ側の自分自身にも向けてほしいと思っています」
— 間宮 愛(ヨガインストラクター)
講義で何が変わったのか?
RYT200オンラインコースでは、動画講義に加えて、講師との1対1のLINEマンツーマン実技セッションが組み込まれています。日程は講師と個別に調整する形式で、自分のスケジュールに合わせて進めることができます。
有希さんにとって、このセッションは指導者としての自信を育てる場になりました。
「オンラインのコーチングは良かったです。褒められてやる気が出ました」
この一言は、指導者を育てる場としての本質を突いています。ヨガ指導の学習において、「できていること」を言語化して肯定されることは、単なる励ましではありません。自分がどのアライメントキューを使えているか、どの言葉が伝わっているかを客観的に確認できる機会でもあります。褒めることで自信を引き出し、次の実践への意欲につなげる——これは指導法の観点から見ても、有効なフィードバックの形です。
一方で、学びの過程には正直な困難もありました。
「一度低血糖で調子悪かったときは、うまく入らず、予約し直せば良かったです」
1型糖尿病の患者さんと日常的に向き合う眼科医として、低血糖のリスクを誰よりも理解している有希さんが、自身の体調管理の難しさを率直に語っています。ヨガの学習は身体を使うものだからこそ、体調が学びの質に直結します。「自分のペースでOK」という言葉が、こういった場面でこそ意味を持ちます。
また、課題提出の際に動画フォーマットの問題で手間取る場面もありました。4K動画がアップロードできず、YouTubeリンクとして提出することでようやく確認してもらえたという経験は、オンライン学習ならではの技術的な壁です。こうした具体的なフィードバックが、スクール側の改善につながっていくことも、学びのコミュニティとしての成熟を示しています。
骨格・筋力の理解が指導をどう変えるのか?
解剖学を学ぶことで何が変わるのか。それは「なぜこの人はこのポーズでここが詰まるのか」を説明できるようになることです。骨盤の前傾・後傾、股関節の可動域の個人差、脊柱起立筋と腸腰筋のバランス——こうした知識は、アーサナを「正解の形に近づける」ためではなく、「その人の体に合った形を見つける」ために使われます。
有希さんが目指すブラインドヨガの指導では、この視点がとりわけ重要です。視覚的なデモンストレーションが使えない環境では、言葉だけで骨格の位置や筋肉の使い方を伝えなければなりません。「膝を少し曲げて」「骨盤を立てるように」といったキューも、解剖学の理解がなければ的確に使えません。
「グループレッスンでは全員に同じキューを使わざるを得ない場面がありますが、骨格や筋力の個人差を理解していると、言葉の選び方が変わります。『筋肉を使う』という感覚を引き出すキューも、その人の体の特性を踏まえているかどうかで、届き方が全く違う。有希さんのように言葉だけで伝えることを求められる指導者ほど、解剖学の知識が直接的な武器になります」
— 間宮 愛(ヨガインストラクター)
有希さんが学びを通じて実感したのも、この「言葉の精度」の変化です。インストラクションの練習に熱心に取り組み、セッション中にも多くの質問をしながら自分の体と向き合い続けた姿勢が、担当講師からも高く評価されていました。
資格取得後、有希さんの指導はどう広がったのか?
RYT200取得後、有希さんの活動はより具体的な形を帯びてきました。登録有形文化財の母屋を活用したヨガクラスの開催を計画しており、その場でのヨガを休日に届けることを目指しています。
さらに、眼科医としての専門性とヨガ指導の知識が交差する場面が生まれています。1型糖尿病の患者さんが「低血糖を恐れるあまり、以前は大好きだったヨガに行けないでいる」という声を聞いた有希さんは、患者会に声をかけてヨガクラスを開催しました。
「始める前、中間、後に血糖を測り、低血糖ならグルコースを取っていただくなど配慮しながらレッスンをすると、とても安心してできると喜ばれました」
これは、ヨガ指導の知識と医療の専門性が融合した、有希さんにしかできないアプローチです。骨格や筋力の個人差を理解すること、身体的な制約を持つ方へ安全に届けることは、根本的に同じ問いから来ています——「この人の体に、今何が必要か」という問いです。
ヨガアライアンスの資格を維持するには、3年間で30時間の継続教育の受講と会員資格の更新、そして倫理規範の遵守が求められます。有希さんが目指す「言葉だけで伝わるように修練を重ねていく」という姿勢は、まさにこの継続的な学びの精神と重なります。資格取得はゴールではなく、指導者としての探求の起点です。
ヨガ指導と骨格・筋力の学びを深めるために
有希さんのストーリーが示しているのは、ヨガを長く続けてきた人ほど、体系的な学びによって「見えていなかったものが見える」という変化が起きるということです。6年間ブラインドヨガを届けてきた経験があっても、解剖学や指導法を学ぶことで、言葉の使い方、骨格への向き合い方、筋力の引き出し方が変わります。
OREO YOGA ACADEMYのRYT200コースは、オンライン(270,000円・税別)、全国出張の短期集中マンツーマン(310,000円・税別)、沖縄・京都・軽井沢の合宿リトリート(350,000円・税別〜)の3形式から選べます。クレジットカードであれば月々13,500円からの20回分割にも対応しています。全米ヨガアライアンス認定校(RYS)として、修了テスト合格後にRYT200の登録申請が可能です。なお、全米ヨガアライアンスへの申請には別途申請料50ドルと年会費65ドルが必要です。
RYT200オンラインと短期集中マンツーマンは取得期限がなく、動画講義は卒業後も視聴できます。担当制のサポートのもと、LINE・メール・電話での相談も可能です。
「今できるところで十分」という言葉は、ポーズの完成度だけでなく、学びのスタート地点にも当てはまります。どんな経験値からでも、体系的な知識を積み重ねることで、指導の言葉は確実に変わっていきます。
よくある質問
まとめ:骨格・筋力を理解した指導者になるための次の一歩
有希さんの学びの軌跡を振り返ると、ヨガ指導における骨格・筋力への理解は、知識の習得だけでは完結しないことがわかります。自分の体でアーサナを探求し、言葉に変換し、相手の体に届ける——この一連のプロセスを体系的に学ぶことが、指導の質を根本から変えます。
「何か深まっていない」という感覚を持ち続けているなら、それはすでに次のステージへの準備が整っているサインです。毎日開催されているOREO YOGA ACADEMYの1対1オンライン個別説明会(約60分)では、自分の状況や目標を話しながら、学びの方向性を具体的に確認することができます。まず話を聞いてみることから始めてみてください。詳細はOREO YOGA ACADEMY公式サイトでご確認いただけます。
参考文献
- Yoga Alliance 認定トレーニングの選び方 Yoga Alliance(参照日: 2026年05月)
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