ヨガ講師を副業として始めたいと考えたとき、最初に浮かぶのは「何から手をつければいいのか」という疑問でしょう。資格の取得、活動場所の確保、集客の方法。やるべきことが多く見えるほど、一歩目が重くなります。海外駐在中に趣味のヨガを深め、帰国後に副業としてヨガ講師の道を歩き始めた明日香さんの軌跡には、その一歩目を踏み出すためのヒントが詰まっています。
この記事のポイント
- ヨガ講師の副業は、RYT200の取得から始めるのが現実的な第一歩であり、オンラインや合宿など学び方の選択肢は広い
- 海外在住や本業との両立でも、自分のペースで資格取得を進められる環境が整っている
- 資格取得後の活動場所探しや集客こそが本番であり、学びの過程で得た実践力がそのまま武器になる
ヨガ講師の副業とは?本業を持ちながら教える働き方
ヨガ講師の副業とは、会社員やフリーランスなど本業を持ちながら、週末や平日の空き時間にヨガのレッスンを提供する働き方です。スタジオでのクラス担当、公園やレンタルスペースでの自主開催、オンラインレッスンなど、活動の形態は多岐にわたります。
RYT200は、ヨガのテクニック、哲学、解剖学、倫理の基礎を200時間かけて学ぶ入門資格です。多くの新人ヨガ講師がこの資格から指導のキャリアをスタートさせています。副業としてヨガを教える場合も、この資格が信頼の土台になります。
明日香さんも、まさにこの道を歩んだ一人です。趣味として長く続けてきたヨガでしたが、周囲の友人から「教えてほしい」と声をかけられたことが転機になりました。
「人に教えるのであれば、きちんと資格として取得しようと決意しました」
友人からの何気ないひと言が、副業としてのヨガ講師という選択肢を現実のものに変えました。ただ好きで続けていたことを「教える」側に回る。その決断には、自分の知識と技術を客観的に証明したいという思いがあったのでしょう。
なぜ海外駐在中にヨガ講師の副業準備を始めたのか?
資格取得を決意した時点で、明日香さんは海外に駐在していました。日本のスタジオに通うことはできない環境です。オンラインで取得でき、かつ「しっかりと学んだ実感が持てるスクール」を探すことが、最初の課題でした。
「海外駐在中で、オンラインで取得でき、かつしっかりと学んだ実感が持てるスクールを探していました。調べていくと、OREO YOGA ACADEMYに辿り着きました」
「学んだ実感」という言葉に、単に資格を手に入れるだけでは満足しない姿勢が表れています。副業とはいえ、人の身体に触れる指導をする以上、形だけの修了では不十分です。解剖学の知識が浅ければ、生徒の膝や腰に負担をかけるアライメントを見逃す可能性があります。ヨガ哲学を理解していなければ、ポーズの形を伝えるだけの表面的なレッスンになりかねません。
OREO YOGA ACADEMYでは、オンデマンド動画とオンラインを組み合わせた受講形式に加え、通学短期集中マンツーマンや沖縄・京都・軽井沢でのリトリート合宿など、複数の学び方が用意されています。海外からでもオンラインで受講を進められる一方、取得期限が設けられていないため、自分の生活リズムに合わせて学習を組み立てることができます。
RYT200の取得費用は、Yoga Allianceによると、プログラムの長さや場所、形式によって1,500ドルから5,000ドル以上と幅があります。OREO YOGA ACADEMYのRYT200オンラインコースは期間限定で240,000円(税別)から受講でき、クレジットカードであれば最大20回の分割払いにも対応しています。副業としての初期投資を考える上で、支払い方法の選択肢があることは心理的なハードルを下げる要素の一つでしょう。
ヨガ講師の副業に必要な学びはどう進めた?
海外と日本の時差がある中での学習は、想像以上に自己管理が求められます。明日香さんの場合、授業映像を自分のペースで視聴しながら、座学10回、実技10回のカリキュラムを着実に進めていきました。
「授業映像もわかりやすく、自分のペースで進めることができました。マンツーマンで、アーサナのオンラインチェックを行なってもらえるのもありがたかったです」
マンツーマンでのアーサナチェックは、画面越しであっても指導の質を左右する重要な時間です。ヨガの指導において、ポーズの外見だけでなく、骨盤の傾きや肩甲骨の位置、体重のかかり方といった細部を確認することは欠かせません。たとえばウォーリアーII(戦士のポーズII)一つをとっても、前膝が内側に入っていないか、後ろ足の外縁がしっかりマットを捉えているかで、股関節や膝への負荷はまったく変わります。こうした身体の使い方を個別にフィードバックしてもらえる環境は、オンライン学習の弱点を補う仕組みとして機能していたようです。
「フィードバックもかなり丁寧でわかりやすいです」
リードトレーナーとの60分のマンツーマンセッションが3回設けられており、実践的な質問をたくさん用意して臨んでいたとスクール側も振り返っています。受け身で動画を見るだけではなく、自ら疑問を持ち、セッションの場で解消していく。その能動的な姿勢が、学びの密度を高めていたことは間違いありません。
「オンラインでの学びは、自分から質問を持っていく姿勢があるかどうかで吸収量がまるで違います。セッションの前に『ここが分からない』『この場面でどうキューイングすればいいか』と準備してくる方は、同じカリキュラムでも得るものが格段に多い。明日香さんのように実践的な質問を重ねた方は、卒業後すぐに教える現場で力を発揮できる傾向があります」
— MAYU(ヨガインストラクター)
ヨガ講師の副業準備で直面した壁とは?
学びの過程は順調なことばかりではありませんでした。明日香さんが率直に語っているのが、課題の量に対する実感です。
「課題もレポートや提出動画が少し多くは感じましたが、取り組むことで知識と実力がついていくと最後には、やって良かったと思えました」
「少し多く感じた」という正直な感想の裏には、海外での生活や本業との両立の中で時間を捻出する苦労があったはずです。レポートを書き、自分のアーサナを動画に撮って提出する。その一つひとつが、知識を「知っている」から「使える」に変える過程だったのでしょう。
ヨガの指導では、呼吸と動きの連動を言葉で伝える力が求められます。たとえば「吸う息で胸を開き、吐く息で前屈を深める」というシンプルなガイドでも、呼吸のタイミングと身体の動きが噛み合わなければ、生徒は息を止めたままポーズに入ってしまいます。呼吸が止まると筋肉は緊張し、柔軟性が落ちるだけでなく、自律神経のバランスにも影響が出ます。こうした「呼吸を忘れずに」という基本を自分の身体で理解し、さらに言語化して他者に伝える訓練は、課題を通じてしか身につかないものです。
最終的に「やって良かった」と振り返れたのは、課題の量が単なる負荷ではなく、副業として教える現場で求められる実践力に直結していたからでしょう。知識のインプットだけでは、生徒の前に立ったときに言葉が出てきません。アウトプットを繰り返した経験が、指導者としての土台を形づくっていきます。
資格取得後、ヨガ講師の副業をどう始める?
RYT200を取得した後、明日香さんの前に広がったのは、まったく新しいフェーズでした。海外駐在中にすでにヨガサークルを主催していた経験はあるものの、日本での活動は一からのスタートです。
「日本に帰国が決定しました。現在、海外でヨガサークルを主催しておりますが、拠点を日本に移し、活動していきたいと思っています。場所探しや、宣伝など慣れないことばかりかと思いますが、チャレンジしていきたいです」
「場所探しや宣伝など慣れないことばかり」という言葉には、資格を取得した先にある現実が凝縮されています。副業としてヨガ講師を始める際、多くの人が直面するのがこの「資格の先」の壁です。レンタルスペースの予約、SNSでの告知、料金設定、保険の加入。教えるスキルとは別の実務的な準備が必要になります。
海外でサークルを主催していた経験は、日本での活動においても大きな強みになるでしょう。異なる文化背景を持つ人々にヨガを伝えてきた経験は、多様な生徒に対応する柔軟性を育てます。ヨガ哲学の「アヒムサ(非暴力)」は、自分にも他者にも無理を強いないという教えですが、この考え方は指導の場面で「生徒一人ひとりの心地よさを尊重する」という姿勢に自然と結びつきます。海外での経験を通じて、言語や文化の壁を超えてヨガの本質を伝える力が培われていたはずです。
「資格を取得した直後は、完璧なレッスンを提供しなければと力が入りがちです。でも、目の前の明日香さんの表情や呼吸を見ながら、その日の体調に合わせて言葉を変えていく。そうした柔軟さこそが、副業であっても信頼されるヨガ講師の条件だと感じています。自分のペースで大丈夫ですよ、と明日香さんに伝えられる講師は、自分自身もそのペースを大切にしている方が多いですね」
— MAYU(ヨガインストラクター)
ヨガ講師の副業を長く続けるために知っておきたいこと
RYT200を取得して終わりではなく、ヨガ講師として活動を続けるには資格の維持も視野に入れる必要があります。Yoga Allianceでは、資格取得後に継続教育の受講、会員資格の更新、そしてEthical Commitment(倫理的誓約)の遵守が求められます。資格の申請料は一回50ドル、年会費は65ドルです。副業として活動する場合でも、この維持コストは年間の経費として計算に入れておくとよいでしょう。
明日香さんのように、海外でのサークル運営から日本での本格的な活動へとステージを移す場合、継続教育は単なる義務ではなく、指導の幅を広げるチャンスにもなります。OREO YOGA ACADEMYではRYT500やマタニティヨガ(RPYT85)、キッズヨガ(RCYT95)など、専門性を深めるコースも提供されており、副業の活動領域を段階的に広げていく道筋が見えてきます。
副業としてのヨガ講師は、収入を得る手段であると同時に、自分自身の心身のバランスを保つ時間にもなり得ます。教えることで自分の練習が深まり、生徒の変化を目の当たりにすることでモチベーションが持続する。その好循環が、長く続けられる理由の一つです。
明日香さんが海外で主催していたヨガサークルでは、「レッスンの翌日は体が楽になる」と感じてくれる仲間がいたことでしょう。そうした小さな変化の積み重ねが、教える側のやりがいを支えます。日本に拠点を移した後も、場所探しや宣伝という慣れない作業の先に、同じような喜びが待っているはずです。
よくある質問
まとめ:ヨガ講師の副業は、最初の一歩を具体的に決めることから
ヨガ講師の副業を始めるために必要なのは、完璧な準備ではなく、具体的な一歩を決めることです。明日香さんの場合、それは友人からの「教えてほしい」という言葉をきっかけにRYT200の取得を決意したことでした。海外という制約の中でオンライン学習を選び、課題に取り組みながら実践力を磨き、帰国後の活動に向けて動き出しています。
資格取得はゴールではなく、教える現場に立つためのスタートラインです。場所探しや集客といった実務的な課題は、走りながら解決していくもの。まずは自分の生活スタイルに合った学び方を選び、無理のないペースで資格取得に向けた学習を始めてみてください。その一歩が、副業としてのヨガ講師という新しい日常につながっていきます。
参考文献
- Yoga Alliance 認定トレーニングの選び方 Yoga Alliance(参照日: 2026年03月)
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