ヨガのクラスで、同じ言葉をかけているのに、すんなり動ける人とそうでない人がいます。その差は、努力や柔軟性の問題ではなく、骨格の違いによるものであることが少なくありません。ヨガ指導者として骨格別の声かけを学ぶことは、生徒一人ひとりの「心地よい」を引き出す技術の核心に触れることでもあります。
仕事との両立に悩みながらもRYT200を取得し、今はヨガスタジオのインストラクターとしての道を歩み始めたけみさんは、学びの過程でまさにこの問いに向き合いました。「なぜ同じポーズでも人によってこんなに違うのか」という疑問が、指導者としての視点を根本から変えていきます。
この記事のポイント
- 骨格別の声かけとは、生徒の体型・関節の可動域・重心の位置に合わせてキューイングを変える指導技術であり、画一的な言葉かけより安全で効果的なアジャストメントを実現します。
- 仕事や育児と両立しながらでも、動画の繰り返し視聴とマンツーマン実技セッションを組み合わせることで、解剖学的な知識と実践的な指導力を同時に身につけられます。
- RYT200の学びを通じて骨格の個人差を理解すると、「できない生徒」という見方が消え、「その人に合った入り口を探す」という指導観に変わります。
ヨガ指導者が骨格別の声かけを学ぶとはどういうことか?
骨格別の声かけとは、生徒の骨盤の傾き、股関節の可動域、脊柱のカーブといった身体的な個人差を踏まえ、ポーズへの誘導言語(キューイング)を変える指導技術のことです。「足を腰幅に開いて」という一言でも、骨盤が前傾しやすい人と後傾しやすい人では、その言葉が引き起こす動きがまったく異なります。指導者がその差を理解していなければ、善意の言葉が生徒の身体に負担をかけることさえあります。
解剖学的に見ると、股関節の臼蓋の向きや深さは個人差が大きく、同じ「開脚」でも骨が当たる角度が人によって異なります。そのため、あるポーズで「もっと深く」と声をかけることが、骨格によっては関節を無理に押し込む指示になりかねません。骨格の違いを知ることは、安全な指導の前提条件です。
ヨガ哲学の観点からも、この視点は重要な意味を持ちます。アヒムサー(非暴力)という八支則の概念は、他者への暴力だけでなく、無知から生じる身体への負担も含みます。生徒の骨格を知らずに「もっと頑張って」と促すことは、意図せずアヒムサーに反する指導になり得るのです。
仕事との両立に悩んだけみさんが、資格取得を決意するまで
けみさんがRYT200の取得を意識したのは、通っていたヨガスクールのレッスンがきっかけでした。インストラクターの動きを見るたびに「自分もこの立場で教えてみたい」という気持ちが芽生えていたものの、仕事との両立が難しく、長い間踏み出せずにいました。
そこに転機が訪れたのは、コロナ禍でオンライン受講という選択肢が広がったときです。
「オンラインで受講できると知り、取得しようと決めました」
通学の時間的制約がなくなったことで、長年の「いつかやりたい」が「今やれる」に変わった瞬間でした。スクール選びでは、説明会での印象が決め手になりました。
「説明会を受けた時に、丁寧に話を聞いてくださり、気持ちに寄り添ってくれる温かい雰囲気を感じたので選びました」
資格を取得するかどうか迷っている段階での「寄り添い」は、学習への安心感に直結します。OREO YOGA ACADEMYでは毎日1対1のオンライン個別説明会を開催しており、疑問や不安をその場で解消できる環境が整っています。
ヨガ指導者として骨格を学ぶ過程で、何が変わったのか?
RYT200のカリキュラムは、ヨガのテクニック・哲学・解剖学・倫理の基礎を体系的に学ぶ200時間のプログラムです。Yoga Allianceの基準によれば、これは多くの指導者が最初に取得する入門資格として位置づけられています。けみさんが受講したオンラインコースでは、全20講義・動画28本の録画講義が提供され、1回あたり最大60分程度の短い動画に分かれています。
この形式が、仕事を持つ人にとって大きな意味を持ちます。
「自分の時間を見つけて取り組めること、何度も繰り返し動画を見返せることが良かったです」
解剖学の内容は、初めて学ぶ人にとって情報量が多く、一度では消化しきれないことも珍しくありません。動画を繰り返し視聴できる環境は、単なる利便性ではなく、理解の深度に直結します。骨格の個人差を学ぶ解剖学のパートでは、「なぜ同じポーズでも人によって動きが違うのか」という問いへの答えが、少しずつ形になっていきます。
理論を動画で学ぶだけでなく、LINEマンツーマン実技セッションで講師と1対1でやり取りできる環境も、けみさんにとって重要な学びの場になりました。
「マンツーマンセッションで疑問に思うことを質問できること、ミスアライメントも丁寧にわかりやすく指導し、身体の動かし方を確認できる時間は充実していました」
ミスアライメントの指摘は、骨格別の声かけを学ぶ上で特に価値があります。自分自身のポーズのずれを認識することが、生徒のずれを見抜く目を育てるからです。「正しい形」ではなく「その人の骨格に合った形」を探す視点は、自分の身体で体験してこそ言語化できます。
「ミスアライメントの修正を自分の身体で経験することは、指導者としての感度を磨く最短ルートだと思っています。自分が『なぜここが詰まるのか』を知っている人は、生徒の身体を見たときに同じ問いを立てられる。解剖学の知識は、頭で覚えるより身体で理解したほうが、声かけの言葉に自然と乗ってきます。呼吸を忘れずに、という言葉も、自分が呼吸で身体が変わる体験をしているからこそ、生徒に届く言葉になるんです」
— MAYU(ヨガインストラクター)
オンライン学習で「心細さ」という壁にぶつかったとき
学びが進むにつれ、けみさんは別の壁に直面します。オンライン学習特有の孤独感です。画面の前で一人で課題に向き合う時間が続くと、「最後までやりきれるだろうか」という不安が頭をよぎることがありました。
「オンラインで受けていると心細くなったり、課題に向かっていく時に最後までやりきれるか……などと思うこともありましたが、LINEで相談できる環境があるので安心できます」
この「心細さ」は、オンライン学習を選んだ多くの人が経験する感覚です。自分のペースで進められる自由さと引き換えに、ペースを保つための外部からの支えが必要になります。担当制のサポート体制とLINE・メール・電話での相談窓口は、この局面で機能します。
けみさんが乗り越えられた転換点は、フィードバックの質にありました。
「フィードバックもたくさん褒めていただき、よりよい指導法を教えてくれるので、進めていく中で自信をつけさせてくれる先生ばかりです。信頼できます」
指導者を育てる過程で「褒める」ことの意味は、単なる励ましではありません。何ができているかを言語化することで、学習者は自分の成長を認識し、次のステップへの土台を得ます。これはヨガの指導法にも通じる原則で、生徒の「できていること」を見つけて言葉にする力は、指導者自身が学習の中で体験してこそ身につきます。
骨格別の声かけが指導観を変える理由とは?
RYT200の学びを経て、けみさんの指導者としての視点に起きた変化は、「できない」という見方が消えたことです。骨格の個人差を知ると、ポーズに入れない理由が努力不足ではなく、構造的な問題であることが見えてきます。股関節の形状によっては、どれだけ練習しても特定のポーズに入れない人がいます。その人に「もっと頑張って」と声をかけることは、指導ではなく負担の押しつけになります。
骨格別の声かけを実践するとは、「このポーズの完成形」ではなく「この人の身体にとっての心地よい位置」を探す問いを立てることです。たとえば、骨盤が後傾しやすい人に「骨盤を立てて」と伝えるとき、言葉だけでは伝わらないことがあります。「坐骨を床に向けてみて」「お尻の下に手を入れて確認してみて」といった具体的なキューイングに変えることで、初めて身体が動きます。
呼吸の観点からも、骨格への理解は声かけの質を変えます。胸郭の動きやすさは肋骨の形状と関係しており、「胸を広げて」という指示が届きやすい人とそうでない人がいます。「息を吸いながら肋骨を横に広げるように」という誘導に変えることで、骨格的に胸が開きにくい人でも呼吸の変化を感じやすくなります。声かけと呼吸の誘導を組み合わせることが、骨格別指導の実践的な核心です。
「完璧なポーズを求めるより、その人なりの心地よさを見つけることが大切だと、指導を重ねる中で気づきました。骨格の違いを知ってから、けみさんを見る目が変わりました。『なぜこの人はここで詰まるのか』を考えることが、声かけの言葉を変えていきます。無理せず、心地よいところで、という言葉は、骨格への理解があってこそ本当の意味を持つと思っています」
— MAYU(ヨガインストラクター)
資格取得後に広がった、けみさんの次の目標
RYT200を取得したけみさんは、ヨガスタジオのインストラクターとして活動をスタートさせました。学びの中で積み上げた解剖学の知識と、マンツーマンセッションで磨いた指導の言葉が、現場での声かけに活きています。
「今後は、ヨガスタジオのインストラクターとしてヨガの素晴らしさを伝えていきます。夢は、キッズヨガも広げていくことです」
キッズヨガへの関心は、骨格別の声かけという視点と深く結びついています。子どもの骨格は成長とともに変化し、成人とは異なる可動域や柔軟性を持ちます。年齢別の発達段階を踏まえた指導法は、大人向けの指導とはまた別の専門性を要します。OREO YOGA ACADEMYでは、キッズヨガ専門の全米ヨガアライアンス資格であるRCYT95(95時間)も提供しており、基礎・子どもの発達段階・年齢別指導法・レッスンプログラミングと安全管理の4モジュールで構成されています。
RYT200取得後も、Yoga Allianceの資格を維持するためには3年間で30時間の継続教育が求められます。そのうち最低10時間はコンタクトアワー(対面または同期型の学習)として充当する必要があります。学びは資格取得で終わるのではなく、現場での経験と継続的なインプットによって深まっていくものです。
ヨガ指導者として骨格別の声かけを学ぶための選択肢
骨格別の声かけを指導技術として身につけるためには、解剖学の理論と実技の両輪が必要です。頭で知識を持っていても、自分の身体で確認し、生徒の動きを見ながら言葉を選ぶ経験を積まなければ、現場では使えません。
OREO YOGA ACADEMYのRYT200オンラインコースは、270,000円(税別)で受講でき、クレジットカードを利用した場合は1回から20回までの分割払いに対応しています。月々13,500円からという支払い方法を選べることは、まとまった費用を用意しにくい状況でも学びを始める選択肢になります。銀行振込の一括払いを選ぶと5,000円の割引が適用されます。なお、全米ヨガアライアンスへの登録には、申請料50ドルと年会費65ドルが別途必要です。
受講形式は、オンラインのほかに全国出張の短期集中マンツーマン(310,000円・税別)や、沖縄・京都・軽井沢での合宿リトリート(350,000円・税別から)も選べます。短期集中マンツーマンでは講師が全国47都道府県に出張し、2日間の対面指導を実施します。出張費はコース料金に含まれており、最終日に実技テストを受ける形式です。合宿は5名以内の少人数制で、2泊3日の宿泊費がコース料金に含まれています。
動画講義は24時間いつでも視聴でき、取得期限の定めがないため、自分のペースで学びを進めることができます。卒業後も動画を見返せる環境は、現場での指導に迷ったときに立ち返れる場所として機能します。
よくある質問
まとめ:骨格を知ることが、声かけの言葉を変える
ヨガ指導者として骨格別の声かけを学ぶことは、知識の習得にとどまりません。生徒の身体を「できない」ではなく「この人の骨格ではどうか」という問いで見る習慣を育てることです。けみさんの学びの軌跡が示すように、解剖学の理論とマンツーマンの実技フィードバックを組み合わせることで、その視点は確実に養われます。
仕事や生活との両立に悩んでいる方も、オンラインと対面を組み合わせた学習形式の中から、自分の状況に合った入り口を選ぶことができます。まず一歩として、OREO YOGA ACADEMYの個別説明会で自分の疑問を直接ぶつけてみることが、最も確実な判断材料になるでしょう。詳細はOREO YOGA ACADEMY公式サイト(https://oreo.yoga/)で確認できます。
参考文献
- Yoga Alliance 認定トレーニングの選び方 Yoga Alliance(参照日: 2026年05月)
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